スイス個人旅行でお得な鉄道きっぷの買い方と使い方はこれ

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ツアーではなく個人でスイスを旅行するときの移動に便利なのが鉄道です。
スイスは国土面積が日本の九州程度と小さく、山岳地が多いこともあり、飛行機ではなく鉄道が大変発達しています。
ススイス国鉄SBBからはいくつかの割引きっぷが発売されていますが、どんなきっぷを買えばおトクになるのか、賢い買い方と使い方をご紹介します。
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スイストラベルパスとスイストラベルパス フレックス
スイス国内で列車に乗る日数が多いときにはスイストラベルパス又はスイストラベルパスフレックスという切符が便利です。
この二つのパスは、どちらも決められた日数の間スイス国内のほとんどの鉄道や船が乗り放題になるお得な切符です。
ただし、二つの切符には違いがありますので、スイス国内の鉄道の使い方をよく考えて間違えないように購入してください。
まず、スイストラベルパスは連続した日にちの間、スイス国内の鉄道や船などが乗り放題になります。
一方で、フレックスは有効期間内に好きな日を選んでその日は乗り放題になるというものです。
例えば、スイストラベルパス4日は連続した4日間乗り放題で 270スイスフラン、フレックスタイプは1ヶ月の有効期間に好きな4日を選んでその日は乗り放題で 310スイスフランです。
自由度が高いのでフレックスの方が少し値段が高く設定されています。
どちらのパスにするかは、スイス国内でどんな日程で鉄道を利用するかで決めることになりますが、連続して毎日列車に乗るということはあまりないと思いますので、通常日本人が個人旅行をする場合には、フレックスが便利だと思います。
いずれにしても、このフリーきっぷは値段が高いので、列車に乗るたびに都度切符を買ったときと比べてトクするかどうか、よく計算してから買うようにしたほいがいいと思います。
この際に注意が必要なのは、これらフリーきっぷは、日本人観光客に大人気のマッターホルンやユングフラウヨッホといった山岳リゾートの登山電車は乗り放題の対象外だということです。これらの登山電車は別にきっぷを買わなければなりません。
ただし、これらのきっぷを持っていると登山電車が25%引きになりますので、それも計算して本当におトクになることを確認してから買うようにしましょう。
実際にモデルコースでシミュレーションしました
例えば次のようなスケジュールでスイス旅行をするときに、バラバラにきっぷを買った場合と、スイストラベルパスを使った場合の比較をしてみましょう。
まずそれぞれの区間の2等の割引なしの通常運賃です。
1日目 日本からチューリッヒ空港着
チューリッヒ空港鉄道駅〜ベルン スイス国鉄 (SBB) : 56スイスフラン
2日目
ベルン〜インターラーケンオスト SBBで移動 : 28スイスフラン
インターラーケンオスト〜グリンデルワルド
ベルナーオーバーラント鉄道(Berner oberland bahn=BOB):
11.20スイスフラン
3日目 グリンデルワルド〜ユングフラウヨッホ 往復
ヴェンゲンアルプ鉄道(WAB)とユングフラウ鉄道 (JB):214スイスフラン
4日目 グリンデルワルド〜インターラーケンオスト BOB: 11.20スイスフラン
インターラーケンオスト〜フィスプ SBB: 46スイスフラン
フィスプ 〜ツェルマット マッターホルンゴッタード鉄道 (MGB): 37スイスフラン
5日目 ツェルマット〜ゴルナーグラート
ゴルナーグラート鉄道(GGB) 往復: 114スイスフラン
6日目 ツェルマット〜チューリッヒ空港 MGB+SBB: 129 スイスフラン
合計 646.40スイスフラン
この例ではスイス国鉄SBBを使うのは4日しかありませんが、スイストラベルパスでベルナーオーバーラント鉄道やゴルナーグラート鉄道といった登山電車の割引を受けると、1日使ったことになってしまうため、もしスイストラベルパスを使う場合は6日間有効のスイストラベルパスが必要です。
しかし、スイストラベルパスは3日、4日の次は8日のものしかなく、急に値段も高くなるので困ります。試しに8日間のスイストラベルパス(398スイスフラン)を買って登山電車を25%引きで買ったとすると総額で 644スイスフランになります。
同じ予定を全てバラバラに割引なしで購入すると 646.40スイスフランですので、バラバラに買ってもスイストラベルパスを買ってもほぼ同じということになります。
もし、このモデルコースよりも長い間スイスの他の都市を鉄道で巡ろうという場合は、スイストラベルパスを買う方がお得ということになります。
ハーフフェアカードをうまく使おう
スイストラベルパスなどのフリーきっぷではなく、スイスハーフフェアカードをつかうとおトクに鉄道の旅を楽しむことができる場合があります
このスイスハーフフェアカードは文字通りスイスの鉄道が半額になる割引クーポン券のようなものです。有効期間は1ヶ月で、1等でも2等でも使えます。
そしてスイス国鉄SBBだけではなくゴルナーグラート鉄道や ユングフラウ鉄道などの登山電車もしっかり半額になる本当におトクなカードです。
120スイスフランと結構高いのですが、先ほどの旅程をスイストラベルパスではなく、このハーフフェアカードで全てを半額で購入すると 646.40フランの半額、323.20スイスフランになり、ハーフフェアカードの値段120スイスフランを合わせても 443.20スイスフランとかなりお得になります。
皆さんの中には、じゃあフレックスタイプのスイストラベルパスとハーフフェアカードを使ったらどうなるのか?と思った方もいると思いますので、計算してみましょう。
前の例でスイストラベルパスで乗り放題にならない1、2、4、6日目だけスイストラベルパスフレックス4日有効タイプ (310スイスフラン)を使い、3、5日目の登山電車はハーフフェアカードを使って半額で買うという組み合わせです。
登山電車が半額で164スイスフラン、スイストラベルパスフレックス4日が310スイスフラン、ハーフフェアカードが120スイスフランで、合計594スイスフランとなります。
ハーフフェアカードだけを使ってすべての切符を半額で購入した時は443.20スイスフラン(ハーフフェアカード120スイスフラン含む)ですから、スイストラベルパスフレックスは買わずにハーフフェアカードの割引だけを使ってきっぷを買うのが最も安く済むことがわかります。
半額クーポンの威力はすごいですね。
ハーフフェアカードはSBBや登山電車だけではなく、ツェルマットやグリンデルワルドから展望台に行くゴンドラやケーブルカーも半額になります。いろいろなところに行けば行くほどおトクになるのがハーフフェアカードです。
このように、スイス国内で乗車する区間がそれほど長くない場合は、スイストラベルパスよりもハーフフェアカードを使った方がおトクになるケースが多いようです。
実際にご自分の旅程でシミュレーションしてみてお得になる切符を購入するようにしましょう。
スイス国内の運賃を調べるときにはSBBスイス国鉄のモバイルアプリ(SBBmobile)が便利です。このサイトの使い方はこちらで詳しく解説しているので参考にしてください。
まとめ
スイス国内は鉄道が発達していて、個人旅行をするときには鉄道を利用するのが大変便利です。そしてその際にはスイス国内の鉄道が乗り放題になるお得な切符、スイストラベルパスやスイストラベルパスフレックスの利用が大変便利です。
ただしこのパスは、日本人に人気のマッターホルンやユングフラウヨッホへの登山電車は乗り放題の対象外となっていますので、このような登山鉄道も含めてほとんどの鉄道の料金が半額になる、ハーフフェアカードの利用もぜひ検討してください。
ご自分のスイス国内での旅程をよく考え、お得な切符を手に入れてスイス旅行を楽しんでください。
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