冬至の日の風習はゆず湯とかぼちゃ、その由来と楽しみ方は?

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年によって少し前後しますが、毎年12月22日頃は冬至です。
この日は、日本がある北半球では一年で最も昼の時間が短い日となります。
ただし、注意したいのは、日の出時刻が一年で一番遅く、日の入りの時刻が一年で一番早いというわけではなく、あくまでも昼間の時間が一番短い日だという点です。
一番昼間の時間が短いということは、太陽の力も一番弱い日ということに繋がります。。
そしてこの日を境にして昼の時間が長くなっていきますから、これからどんどん太陽の力が強くなる、その節目の日ということになります。
日本では冬至にゆず湯に入ったり、かぼちゃを食べたりという習慣があります。
5月5日の端午の節句(こどもの日)には勝負を浮かべた菖蒲湯に入ってたり、ちまきを食べたり習慣もありますが、なぜ冬至はゆず湯とかぼちゃなのでしょうか。
その由来や、楽しみ方についてご紹介します。
冬至の風習のゆず湯の由来とやり方
冬至の日の風習として最も有名なものが「ゆず湯」でしょう。
浴槽のお湯に柚子(ゆず)を浮かべて、柚子独特の香りの中でお風呂に入るというものです。
この由来は諸説あるとは思いますが、まず「冬至(とうじ)」が、温泉で病気や怪我を治す「湯治(とうじ)」と同じ音だということ、そして「柚子(ゆず)」が、「融通(ゆうずう)」に通ずる事から縁起が良いと考えられたようです。
また、柚子は実がなるまでに長い期間がかかる一方、病気に強い植物である事から、無病息災と「長年の苦労が実るように」という願いを込める意味もあるようです。
この日を境に昼間の時間が長くなり、太陽の力が強くなって行くことから、「おひさま」に感謝し、安寧を願う手段として日本人の間に根付いている風習と言えるでしょう。
また、ゆずの実には爽やかな香りとビタミンCが豊富に含まれており、ゆず湯に浸かってその香りに包まれ、お湯に溶け出したビタミンCで美肌効果も期待できるとなれば、寒い冬にはぴったりの風習だと言えます。
ただし、ゆず湯に入ると肌がピリピリするという人もいるようですので、肌の弱い人や赤ちゃんなどがいるご家庭では、浴槽に入れる柚子の量を少なくするなどの注意が必要です。
ゆず湯の楽しみ方は簡単です。
冬至が近くなるとスーパーなどの店頭でも柚子を見かけるようになります。
それを買って自宅のお風呂の浴槽に浮かべるだけです。
入れる量は、1つではあまり香りが出ないので、3〜5個くらいあるといいでしょう。
柚子の香りの強さの好みに合わせて、浮かべる柚子の個数を調整してください。
また、汁を絞ったりお風呂に入れる前に熱湯で香りを出したりする人もいるようですが、これもお好みで調整してください。
冬至の行事でかぼちゃを食べるその由来と理由は
冬至の日のもう一つの行事として一般的なものが、かぼちゃを食べるというものです。
かぼちゃは夏の野菜のはずなのに、なぜ冬至に食べる習慣になったのでしょうか。
これにも色々な説があるようですが、代表的なものは2つ。
一つはその名前が由来というものです。
「運(うん)」につながるという理由で『ん』のつくものを食べるといいという考え方が由来だという説があります。
かぼちゃには「ん」がないじゃないかって思われますよね。
かぼちゃの別名は南京(なんきん)です。ちゃんと「ん」がついています。それも2つも!
他にも「にんじん」や「れんこん」なども運気が上がる食べ物とされています。
この日を境に太陽の力が強くなっていく冬至に運気の上がる食べ物を食べて、農作物の栽培など色々な活動を始める春に備えるという意味合いがあるのでしょう。
もう一つの由来は、もう少し科学的なものです。
昔、冬の間は現代のように色々な食材が手に入りませんでした。そんな時でも、かぼちゃは夏に収穫してから冬まで長い間保存することができる貴重な緑黄色野菜だったのです。
これもかぼちゃを食べる風習が生まれた理由の一つであったと考えられます。
その上、かぼちゃのオレンジ色の元になっている成分は、抗酸化作用のあるカロテンです。
かぼちゃはこのカロテンが豊富に含まれいる食品で、寒くて風邪をひきやすい季節にはぴったりの食べ物なのです。
また、かぼちゃに含まれるカロテンは熱に強いので、煮たり、揚げたりしてもあまり減らないところも、かぼちゃの優れたところです。
まとめ
日本では昔から冬至にはゆず湯に入って、かぼちゃを食べるという風習があります。
もちろん無病息災を祈るための語呂合わせということもあります。
しかし、かぼちゃにカロテンがたくさん入っているとか、カロテンに抗酸化作用のあるなどとは絶対に知らない昔の人たちは、かぼちゃは体にいいのだということを体験として知っていたのですね。
しかもそれが長い間保存に耐える野菜だなんて、昔の人の知恵には驚くしかありません。
今年の冬至は、昔の人の知恵に感謝しつつ、無病息災を祈ってゆず湯とかぼちゃを楽しみませんか?
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